2012年07月04日

黒髭苔抹殺作戦

淡水でアクアリウムをしていて悩まされたことのない人はいないだろう
そいつの名は黒髭苔
水草や機器に取り付く剛毛
その強靭さたるやミナミヌマエビやオトシンクルスなどの生体兵器など寄せ付けもしない

こいつをどうにかするために数多の手段が講じられた

酢につけて水草ごと駄目にする者あり
黒いカーテンで覆い水草ごと瀕死にする者あり
手で毟り取りアマゾンソードごと駄目にする者あり

しかし人類はついに黒髭苔に打ち勝つ武器を手に入れたのだ!

と大掛かりなことを言ってみたが大した話ではない
ただ実際に黒髭苔を退治するカガクテキ方法(しかも水草などは無事)を編み出したので紹介する

使うのはただ1つ
こいつだ!



まずはアクアセイフを原液のまま器に入れておく
黒髭苔を取りたい水草や機器などを水槽から取り出しアクアセイフを塗る(漬けるでも可)
30秒ほど経ったらカルキ抜きした水でアクアセイフを洗い落とす

何も変わらないぞ?と思うかも知れない
しかし水槽に戻して数分待ってみればわかる
カガク変化で赤くなる姿を!
まっかっか!

元々アクアセイフは熱帯魚用品なので毒性の心配は無い
私が実際に使った以下の植物にも影響は出ていない
・アマゾンソード
・ウォーターウィステリア
・ウィローモス(!)
・南米産ウィローモス(!)
アマゾンソードはもちろん写真を見てもらうとわかるがウィローモスにこびりついた黒髭苔だけが赤色に変わりウィローモス自体は無事なのだ
これで黒髭苔のためにウィローモス丸ごと捨てるという悲しい作業も必要なくなる

赤くなった黒髭苔はオトシンやミナミが美味しく頂いてくれるので生体兵器と併用を忘れないように

さてここまでは別に単なる事実の列挙に過ぎない
なんらカガクテキ要素はないことだ

ここからが本番
なぜアクアセイフは黒髭苔に有効なのだろうか?
これをカガクテキに考察してみよう

一番可能性が高いのはアクアセイフが酸性である可能性だろう
なぜなら同じような現象は酢酸に漬けた場合でも発生するからだ
ではそれを調べよう
今回は簡易測定で構わないので同じテトラ社のこいつを使う


まずは水道水を測定してみた
水道水
上から「亜硝酸」「硝酸」「カルシウム」「総硬度」「Ph」「塩素」だ
当然ながら硝酸類は含まれておらずカルシウムが若干ある軟水で弱アルカリの塩素入り
どこにでもある水道水だ
この水道水とアクアセイフを1:1で混ぜて測定し直すことでアクアセイフの成分を(大まかに)把握しよう
アクアセイフ
ナニコレ?
試験紙に無い色に染まってるんだが・・・特にPhは色が抜けてる!
ようするにカルシウムの塊で超硬度を持つ強酸ということか?
若干亜硝酸塩も検出されているようだ

なるほど黒髭苔が即死するわけだ
しかしこんなもん水槽に入れて本当に大丈夫なのか心配になってきた
やはりアクアセイフ漬けにした後はしっかり水で洗い流すのが正解のようだ
posted by AquaHold at 08:45| Comment(4) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
以前質問掲示板にて回答いただいたものです。早速拝見しましたが、興味深いですね。
しかし私はアクアセイフ使ってたので、なんか心配になってきました…
Posted by 名無し at 2012年07月22日 22:19
知恵袋かな?
たしか60リットルに対して30mlの添加なので2000倍希釈になっているのでアルカリ好きの魚でなければ量さえ守ればアクアセイフに問題はない
ただこの手の薬品は「多めに入れておけばいいや」になりがちなので気をつけなければ・・・(自戒
Posted by AirHold at 2012年10月29日 09:41
黒ひげ苔の対策に参考にします。
Posted by at 2014年01月16日 15:14
家の黒ひげ苔には効果なかったです。そちらの黒ひげ苔より強力な生命力なのかも。普通の酢でやってみましたが、原液で何とか赤くなって退治されている感じですが、時間と共にまた発生してきます。また掃除するしかないかな。
Posted by at 2014年03月30日 14:12
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/56858053
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック